はじめに
今年の春は多忙でしたので、栽培はほとんどできませんでした。
ただ、手間のかからないミニトマトの『レジナ』は、放置栽培でも実がついてくれましたので、その品種と栽培記録についてご紹介したいと思います。
この品種は、水換えの手間以外は何もせずに実がついてくれたので、忙しい方は勿論、家庭菜園初心者の方にも是非お勧めしたい品種です。
注意)本来『脇芽かき』といった通常行う作業はした方が良いのですが、今回は、私の生活上の都合でそれをしないパターンでの栽培になりました。

2022年6月26日 3株を水耕栽培で。

2022年6月26日 3株の中で最も遅く結実した株。
目次
1.ミニトマトのレジナって?
1)鑑賞・鉢植用のミニトマトです。
草丈は15~20㎝と低く、支柱を使わないミニトマトで、室内栽培に適したミニトマトです。
こじんまりとしていて鉢に植えられたその姿は、本当に愛くるしいものです。
基本的に放任栽培で実なりが良く、手間のかからない品種です。
2)酸味の効いたフルーティーな味
勿論、食べる事もできます。
木から漂う香りは通常のミニトマトの木と変わりません。
ミニトマトに比べると皮が厚い様に感じますが、トマトの酸味なども通常のものとほとんど変わらず美味しいと思います。
室内栽培でしたが、実も割と大きくなりますので栽培の楽しさは十分味わう事ができます。
3)購入するなら種を通販で
春先になるとホームセンターの店頭にはミニトマトをはじめ多くの苗が販売されますが、残念ながら苗も種も、あまり店頭で見かける事はないようです。
なので、購入するなら通販が良いかもしれません。
2.レジナ栽培のお勧めポイント
ミニトマトの栽培をされている方ならご存知かもしれませんが、一般にミニトマトは、脇芽を摘んだり、支柱を立てたり、つるボケをさせないように栄養管理は勿論、条件によってはホルモン剤を使用したりとその手間は暇を問いません。
ですが、今回、レジナの栽培ではこのようなことは一切しませんでしたので、一般的なミニトマト栽培と比較しながらまとめてみました。
1)脇芽かき

わき芽かき
トマトの主枝(中心の枝)に生える葉の付け根から分岐して生える芽の事を脇芽と言い、トマトやナスなど多くの植物で「脇芽かき」という作業を行います。
これは、無駄な枝の成長をさせず、その分の栄養を花とその後の実にいきわたらせる為に必要な作業になります。
この作業を怠ると、花実の数が減ってしったり、実がついても小さいなどの障害が出ますし、不要な枝や葉を茂らせてしまうと、風通しや光合成を妨げる原因にもなり、病気にかかりやすくなります。
ミニトマトやナスは、元々背が高いのでその分脇芽が生える節も多くある為、この作業は不可欠です。
一方レジナは、そもそも低い木なので、脇芽が生える節も少ないように思います。

播種後1か月
今回の栽培に関して言えば、全く脇芽かきをしていないのですが、もっと沢山の実をつけるのであれば、脇芽を摘んであげると良いかもしれません。
2)支柱が不要
ミニトマトは普通、背が高く、支柱を立てないと栽培できません。
下の写真は、イエローアイコという一般的なミニトマトを水耕栽培で栽培した時のものです。
ホームセンターで苗を購入し、初めは室内栽培を、大きくなったらベランダに出して栽培していました。

2021年6月6日
ミニトマトは半日陰でもある程度成長しますので水耕栽培でもちゃんと実をつけてくれます。
ただ、支柱を立てるか、又はそれに見合う作業をしければなりませんので、水耕栽培では、工夫をしないと、すぐに倒れてしまいます。
通常支柱は土壌栽培で土によって支えられますので、苗を支えていられますが、水耕栽培では、それが難しく、工夫を施さなければなりません。
先の写真程度の高さなら何とか支柱も立っていられますが、これ以降は、トマトの花実がなるにつれ重くなることで、支柱が自立できず、ベランダのエアコン用室外機に立てかけていました。
ミニトマトの成長記録や栽培の注意などはこちらの記事でご紹介しています。
【水耕栽培】ミニトマトのペットボトル栽培 葉の異常を見つけたら
3)結実が良い
ミニトマトやナスなど実のなる野菜では、条件によっては自然に実がつかないことがあります。
私は、これまでベランダの半日陰程度の条件でナスやミニトマトを栽培していましたので、決して良い条件とは言えませんでした。
日光条件が悪いと花は咲いても実をつける事ができません。
なので、よく実がなるように、必ず『トマトトーン』という植物用のホルモン剤を散布していました。
一番花(又は2番花まで)が咲いたら、水で希釈したトマトトーンを散布するだけで、以降、花や実がよくつくというものです。
ですが、レジナは、このホルモン剤を使用しないでも良く花が咲きましたし、受粉もさせずに気が付けば勝手に実がついてくれました。
レジナの一番のお勧めポイントはやはりこの点かもしれません。
4)つるぼけしにくい
語弊があるかもしれませんが、個人的にはつるボケがないように思います。
つるボケとは、植物の成長過程に見られる現象で、葉は青々と繁り茎は太く一見良く育っているように見えますが、じつは花実の付きがわるくなるという現象です。
原因は栄養過多(特に窒素過多)によるもので、葉や茎にばかり栄養が行ってしまうために、本来の咲くべき時期につぼみが付かなかったり、花がついても本来の数より少なくなり、結果として収穫量も減ってしまいます。
つるボケしにくいというのは、私の感想ですが、今回のレジナ栽培では、3株中、1株でつるぼけと思われるような成長がみられ、背が伸びてしまった株がありました(下図奥の株)。

6月26日 播種後3か月半くらい
実がつかないようでしたので、処分を考えていた矢先に花が沢山咲いたので、様子を見ていたところ、実が付き始めましたので栽培を最後までする事にしました。
5)うどん粉病にならない
これはレジナがうどん粉病になりにくいということではなく、室内栽培は基本的にうどん粉病にはなりません。
ただ、室内栽培でも密植気味になると発生しますので注意しましょう。
うどん粉病についてはこちらの記事でもご紹介しています。
【水耕栽培】うどんこ病が進行しても大丈夫 ~重曹スプレーの使い方~

21年8月の室内栽培
昨年の栽培では、いろんな種類の野菜を同時に栽培していましたので、室内でしたが7~8月頃にうどん粉病を発生させてしまいました。
カビの為、このくらいになってしまうともう室内にはおけないと思い外に出しましたが、あっという間にカビが広がりました。

21年8月
今年は、栽培数を減らしたのでうどん粉病は一切発生しませんでした。

22年6月

22年6月28日収穫
6)植物育成ライトの使用
普通のミニトマトは背が高いので室内栽培はなかなか難しいですが、このレジナなら植物育成ライトの下で十分栽培できます。
昨年グリーンファームで購入したライトは窓辺に置いて愛用しています。
私の住まいはベランダが西にある為、植物は半陰生植物しか育ちませんが、ライトを用いる事で、ラディッシュ、レジナが良く育つようになりました。
下の写真は自作容器を併せて使用していますが、容器は勿論、液肥やリーフレタスの種までセットになっていますのでスタートキッドにお勧めです。
もし、植物育成ライトだけ購入するのでしたら、ライトの色に注意してくださいね。
このキッドは植物専用のLEDながら白色なのでリビングに違和感を与えません。
ですが、通常植物専用LEDは赤がベースになりますので、安価なものほど赤紫様のとてもムーディーな感じになります。
お勧めライトは以下の記事でもご紹介していますので参考になれば幸いです。
終わりに
今年のレジナ栽培は、去年に比べてよくできたと思います。多分それは、容器に若干の工夫を加えたからかな、と自分では思っています。
その辺の記事は、また改めて投稿しますので是非のぞいてみてくださいね。
最後までありがとうございました。