1.正月菜の特徴
正月菜は餅菜とも呼ばれ、お正月のお雑煮に欠かせない野菜として栽培されています。
小松菜の一種なので小松菜によく似ていますが、小松菜より葉の色が薄く、柔らかいのが特徴です。一方で収穫後の日持ちは悪く、すぐに葉が黄色くなってしまいます。

コマツナ:葉の色は濃く艶がある

正月菜:葉の色は黄緑で、艶はない
実は、このような特徴は小松菜よりも品種改良が進んでいないからだそうです。
2.種類
正月菜は、ノザワナ(野沢菜)やコマツナ、チンゲンサイと同様『ツケナ類』に分類されています。
『ツケナ類』とはアブラナ科アブラナ属の野菜で漬物や煮物にされる非結球葉菜類の総称で、中国から伝来し全国各地に広がったそうです。
様々な種類が発達し地方により名産があり、特に正月菜は愛知の伝統野菜として親しまれています。
コマツナ栽培はこちらから
3.栽培の注意点
種まきは冬季を除いてほぼ周年可能です。
間引き収穫が可能なので家庭菜園では、時期をずらしながら種をまいて、収穫期には必要な分だけ間引いていくと長く新鮮な状態を保てます。
4.栽培スケジュール
1)種まき時期と発芽率
- 発芽適温:15~20℃前後
- 発芽日数:3~5日
- 生育適温:15~25℃
- 栽培日数:30日~40日
- 収穫期間:真夏と真冬以外
- 発芽 率:85%(以上)
2)栽培カレンダー
⑴土づくり
①畑の場合
種まきの2週間くらい前までには、苦土石灰を施し、よく耕すようにします。
酸性の土壌を嫌う場合、苦土石灰は多めに撒いてよく馴染ませておきます。
1週間前になったら、堆肥と元肥となる化成肥料を混ぜ、よく耕して畝を作っておき、よく馴染ませておきます。
1㎡当たり苦土石灰100g、完熟堆肥2kgと有機配合肥料80gを目安として施します。
正月菜では畝幅50㎝位、高さ20~30㎝位が適切です。
※1)一般的には作業しやすいのは、畝の高さは高さ20~30㎝、畝間20~30cm、畝幅50㎝以上の様です。
※2)畑には、1㎡あたり堆肥2.0㎏、苦土石灰100g、化成肥料70gを施すのが一般的です。
初めての家庭菜園~露地栽培・プランター栽培・水耕栽培の特徴~
水耕栽培と土壌栽培 肥料の種類と与え方・土づくりの基本とは?
②プランターの場合
培養土を使うと手間がかかりません。
⑵種まき
2条播き又は4条まきします。条間は15~20㎝位、株間は3~5㎝です。
正月菜は好光性種子のため薄く覆土をしたっぷりの水を与えます。
※プランター栽培もおすすめ。
⑶間引き・追肥
3~5㎝で種まきをしますが、その後は2~3回に分けて間引きを行い
最終株間を10㎝位にします。
栽培期間が短いので、基本的に追肥はしませんので、元肥を多めに撒いておきます。
生育不良などがあれば追肥を行います。
5.連作障害
小松菜や正月菜は栽培期間が短いため、比較的連作障害に強いです。
収穫時に土壌中に根を残さないように気を付けましょう。