目次
1.ミズナの特徴
ミズナのシャキシャキした歯ざわりは、多くの方に好まれ、生のサラダは勿論、煮崩れしにくいので鍋物や煮物に最適です。
冬に不足しがちな野菜での中で、ミズナは冬場にも収穫できる貴重な野菜として古くから親しまれてきました。
そんなミズナも現在は品種改良がすすみ春栽培も秋栽培も水耕栽培もできる便利な野菜として通年味わう事の出来るなじみ深い野菜になりました。
ミズナは冷涼な気候を好む野菜なので、家庭菜園では秋播きの方が長い期間栽培でき、より大きな株に育てる事ができますので、秋播きイメージが強いかと思います。
ですが、春に撒いて夏前に収穫すれば、冬に収穫するものより小ぶりにはなりますが、瑞々しい美味しいミズナをいただけます。
2.ミズナの種類
ミズナは、地方によって呼び名は違いますが、通常ミズナと言えば京菜を思い浮かべる方も多いと思います。
現在は、品種改良され生食用の物がサラダミズナとしてよくみかけられるようになりました。
また、アカミズナ(赤水菜)といって茎の色が紫色の品種もあります。
3.春栽培の注意
トウ立ちに注意

ミズナのトウ立ち。アブラナ科特有の黄色い花
ミズナの生育適温は15~25度と涼しい気候を好みます。そのため適温以上では軟弱徒長します。
他方適温以下では伸長が鈍り、より低温に接する事で花芽ができ、その後の高温でトウ立ちしやすくなります。
一般に、秋播きなら翌年の3月ころまでが収穫時期と言われていますが、関東でも年によって12月から1月に雪が降ることもあり、そのような時は急激にトウ立ちが進みます。
トウ立ちすると葉は厚く硬くなり、栄養が花に行くため味が落ちるといわれていますので栽培は終了になりますが、調理法を工夫して食することも勿論できます。
トウ立ちについての詳しい記事は光周性と限界暗期 ~花芽形成とトウ立ち・老化苗~でご紹介しています。
4.ミズナの栽培スケジュール
1)種まきの時期と発芽率
- 発芽適温:20~30℃前後
- 発芽日数:3~5日
- 生育適温:15~25℃
- 栽培日数:春30~40日 秋80日前後
- 栽培期間:春3~7月 秋9~翌3月
- 発芽 率:85%(以上)

種まきと収穫の時期
2)栽培カレンダー
⑴土づくり
畑の場合:元肥多めに、石灰必ず!
種まきの2週間くらい前までには、石灰を施し、よく耕すようにします。
畝の全体に元肥を多めに撒いてよく耕し、幅90㎝の畝を立て表面を平に均します(平畝)。
※1)一般的には作業しやすいのは、畝幅50㎝以上、畝の高さ20~30㎝、畝間20~30cm、の様です。
※2)畑には、1㎡あたり堆肥2.0㎏、苦土石灰100g、化成肥料70gを施すのが一般的です。
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⑵種まき
1条まき、または2条播きします。条間は20㎝位で、深さ1㎝の播き溝をつけます。
種を条まきし、覆土をかけて軽く鎮圧します。
⑶間引き・追肥・土寄せ
葉が重ならないように間引き、本葉が3~5枚の頃、株間10㎝になるようにします。
春巻きでは栽培期間が短いので、元肥を多めに撒いて、最終間引きの時に、列間に追肥を行います。
秋播きでは、栽培期間が長いので元肥は多めに、1か月ごとに追肥を適宜行います。
⑷収穫方法
草丈が20㎝~25㎝くらいになったら、間引きを兼ねて、大きなものから収穫します。
秋播きは、栽培を継続して大株採りとして収穫します。
5.病害虫被害
水菜はアブラナ科なので、害虫被害に遭いやすい植物です。
苦手な方は対策を。
- カブラハバチ
- コナガ:カブに限らず発生
- アオムシ:アブラナ科全般
- アブラムシ:植物全般
- ヨトウムシ:トマトやナスなど多くの植物
- キスジノミハムシ
- うどん粉病:植物全般