【家庭菜園】秋の種まき失敗知らず ~ホウレンソウの種まきのコツ~

初めてのホウレンソウ栽培

秋まき 野菜

今回初めて、ホウレンソウ栽培をしました。

初めてと言うより、正確には初めてちゃんと栽培をする事ができたというべきかも知れません。

と言うのは、大抵芽が出ないで失敗して終わるからです。

今回、『スポンジ種まき』と『芽出し作業』をして順調に発芽、成長していますので、栽培の特徴や発芽に際し注意したい事を合わせて経過をご紹介したいと思います。

ホウレンソウ栽培の特徴

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1.気温0度以下でも栽培できる

ホウレンソウの栽培は春まきと秋まき両方出来ますが、お勧めなのは秋まきです。

元々、寒さに強く、本葉が出ていれば0度以下でも生育できるそうです。また寒さに当たる事で一層甘さを増すので、冬の栽培には欠かせません。

2.晩秋まきが出来る

元々冷涼な気候を好むホウレンソウは、秋まきだけでなく晩秋撒きと言って11月下旬まで種まきが出来、3月迄の長い期間収穫を楽しめます。

一般に秋まきと言うと9~10月の種まきになりますが、発芽適温が15~20℃のものが多く、日によっては夏日に当たり、芽出しに失敗する事も少なくありません。

一方、晩秋撒きは10月下旬以降から12月下旬(又は1月)までの種まきを言います。

この時期は気候も安定しますので、発芽さえできれば、かなり長い期間栽培できます。

晩秋撒きでの収穫時期は1月中旬から3月初旬頃の約2か月ですが、秋まきからずっと栽培を続ければ、約5~6か月もの長い期間にわたって栽培できる事になります。

3.半日蔭で栽培できる

ホウレンソウは、半陰生植物です。降り注ぐ太陽の下より午前中だけの光や、木漏れ日、或いはカーテン越しの弱い光を好みます。

4.トウ立ちに注意

ホウレンソウの光周性による分類は長日植物で、長日・高温でトウ立ちします。

長日植物とは、日が長くなると花芽分化する植物の事で、春から夏にかけて花芽をつけます。

この状態を『トウ立ち』といい、花芽分化する事で子孫を残す為の準備に入ります。

ホウレンソウは発芽適温、生育適温共に15~20℃ですが、注意するのは発芽適温は、地温であるという事です。

一般に地温は、気温より2~3℃低いと言われていますので、春まきでは撒くタイミングが遅くならないようにご注意ください。

葉菜類は花芽分化が始まると葉は硬くなり苦みが増すため、トウ立ちにより葉の収穫を終えます。

ですがつぼみや花を食するレシピもありますので、また違う生地でご紹介したいと思います。

秋の栽培スケジュール

  • 発芽適温:15~20℃
  • 発芽日数:5~7日
  • 生育適温:15~20℃
  • 栽培期間:30~60日
  • 収穫期間:11月上旬~3月上旬
  • 発芽 率:75%

水耕栽培記録

1.9月から11月までの発芽状況

21年11月現在までの種まきの状況の経過記録になります。

  • 1回目:9月中旬にスポンジ撒き→失敗
  • 2回目:10月初旬にスポンジ撒き→2週間後に発芽
  • 3回目:10月21日に芽出し撒き→5日後に発根
  • 4回目:11月3日に芽出し撒き→

1)スポンジ種まき

1回目の種まき 播種日:9月中旬→下旬に一部発芽

切れ込みを入れたスポンジに水を含ませて、種を1~2個入れ、水耕栽培用のポットにセットした状態で栽培を始めました。

ホウレンソウの発芽日数は7日前後と言われていますが、9月中旬に撒いた種はなかなか発芽しませんでした。

9月中旬以降は確かに気温は下がりますが、日によっては日中30℃近くになる日もあるため、発芽適温とは言えないようです。

2回目の種まき 播種日:9月下旬→10~14日前後で発芽

9月下旬に撒きなおしたところ、2週間くらいで発芽しました(写真なし)。

ホウレンソウ

10月19日の様子

ホウレンソウ

10月31日

3回目の種まき 播種日:10月1日頃→10日~21日で発芽

2㎝×1㎝程度に切った白いスポンジ9個と黒いスポンジ8個を用意し、10月5日頃、再度種まきをしました。

ホウレンソウは好光性種子の為、発芽をするためには光が必要ですが、黒いスポンジではどうか比較をしてみたところ、白いスポンジのみ発芽しました。

※文献によってはホウレンソウの種の光反応は無いとするものもあります。

ホウレンソウ

10月21日 2個で初根(手前)と発芽(奥)

種まき

10月31日

発芽をしたものは光を当てないとすぐに徒長しますので、確認出来たものからポットに移植していきした。

発芽していないものも時折スポンジを覗いて、初根したものは別容器に移して栽培を継続しました。

※写真を撮り忘れましたが、こちらは初根していました。

ホウレンソウ

10月30日 播種後3週間以上

11月種まき

11月5日 播種後約1か月

2)芽出し撒き

芽出しまきとは、ほうれん草やレタスなど、夏場に発芽しにくい種の場合に行う方法です。

芽出しまきの手順
  1. 種を1晩水に漬ける。※一晩以上つけると発芽率が下がると言われています。
  2. 種を布やペーパーの上に出し水切りをして包む。
  3. 2をビニールや容器に入れて5~10度の冷蔵庫内で2~3日置く。
  4. 初根(2㎜程度)を確認したら培地や湿った土に撒く。

今回私は、根が出るまで水に浸しっぱなしにしました。

ホウレンソウ

10月21日

ホウレンソウ

10月26日

ホウレンソウ

10月27日 スポンジに移植

ホウレンソウ

11月5日

ホウレンソウは、発芽率が低く芽出し作業をしてから撒くと栽培がうまく行くと思います。

2.ホウレンソウの生育条件

  • 生育適温:15~20℃
  • 光周性:長日植物(日が長くなるとトウ立ち)
  • 光照度:半陰性植物(強い光は不要)
  • 光飽和点:25000Lux
  • 光補償点:1500Lux

植物栽培での光の重要性は、花芽分化を司る光周性と成長に直結する光合成速度に関与する光照度です。

光周性と光照度とは

植物は光周性により四季を察知し成長します。

これは、光の当たる長さ(又は夜の長さ)が重要で、花芽分化がいつになるかで長日植物・短日植物・中日植物に分類されます。

そしてもう一つが光照度で、これにより陽性植物・半陰性植物・中性植物に分類されます。

光照度の重要性は、光合成を行う為に必要な光の強さ(光合成速度)で、植物によりその強さが異なります。

必要な光の上限を光飽和点、下限を光補償点と言います。

光飽和点は、これ以上光を強くすると反って光合成速度は落ちますよ、という境界です。一方光補償点はこれより光が弱いと光合成は停止しますよ、という境界を表します。

1)ホウレンソウの光周性=長日植物

光周性で重要なのは、日の当たる時間の長さですが、最も重要なのは限界暗期の長さで、限界暗期以上の暗期がなければ花芽分化は起こらないと言われています。

ホウレンソウはレタスと同じ長日・半陰性植物です。

一般に春に花を咲かせる植物が長日です。

レタスは更に高温条件が加わるので、夏になるとトウ立ち(花芽分化)します。

一方ほうれん草は温度に関係なく日が長くなると花芽分化します。

サニーレタスやホウレンソウは言ってみれば長日植物の代表です。他方、短日植物の代表はキクや紫蘇、イネです。

余談ですが、注意が必要なのはキク科のシュンギクです。

余通常キク科は秋に花を咲かせる短日植物に分類されますので、シュンギクも短日植物のように思えるのですが、春に花を咲かせる長日植物です。

なので、9月に種を撒いて、春先まで葉の収穫を楽しむ事が出来ます。

春菊と言われるのは、春に花を咲かせるからなのですね。

ちなみにレタスもキク科であることを最近知りましたが、驚きでした。

この事を知っておくと、トウ立ちさせず長く栽培を楽しむことができます。

2)ホウレンソウの光照度=半陰性植物

ホウレンソウは半陰性植物なので、午前中の日照、またはカーテン越しや木漏れ日の下で最も効率よく光合成を行います。

ホウレンソウの光飽和点は25000Lux(=25KLux)で、光補償点は1500Lux です。

光の強さを(ルクス:Lux)を計る照度計は無料アプリをダウンロードできるので、あると便利です。

※光合成は光の強さだけでなく温度にも依存しますので、その事はまた改めて記事にしていきたいと思います。

光照度

3.2021年11月現在の栽培状況

1)11月現在のホウレンソウ

9月中旬に発芽した2株の内の1つが、東南側の窓辺で成長しています。

秋まき栽培

11月6日

午前中しか光は入らないのですが、温かいせいかよく成長していると思います。

光照度

スマホで光照度を測定:東南側の窓

2)ホウレンソウ以外の野菜

西側の窓辺に3段ラックを置き、植物育成ライトを併用して栽培しています。

ベランダ栽培では強い西日や天候に左右されるので安定した栽培は難しく現在は行っていません。

今は室内栽培でライトを使用していますので、天候に左右されず光を確保でき、夜間も極端に気温が下がらないせいか、今年は栽培が進み楽しくて仕方ありません。

秋栽培

西側の窓で植物育成ライトを併用

現在は、ホウレンソウ以外に以下を栽培しています。これらは秋栽培のお勧めの野菜です。

  1. ラディッシュ
  2. ミニ大根
  3. シュンギク
  4. ミズナ
  5. ナバナ
  6. 小カブ
  7. ニンジン
  8. ミツバ、
  9. 小松菜
  10. ミニ白菜
  11. ミニトマト(レジナ)
  12. ソラマメ

4.現在使用中の植物育成ライト

植物栽培に必要な光の単位はルクス(Lux)で、光源から対象物までの距離により、強度は変わります。

電球によく見るワットは消費電力で、これで電気代を計算します。

水耕栽培と日照度~植物育成ライトの要否・お勧めライトは?~

1)リビングファームライトつき育成キット

ラックの1段目には植物専用の栽培キット(LEDライト付き)を置いています。

このキットはスターターキットでもあるので、リーフレタスの種もついていて、これ一つあればすぐに水耕栽培を始める事が出来ます。

私は、現在は明るい窓辺に設置していますので、ライトとの相乗効果のお陰で陽性植物が本当によく育っています。

容器も100均素材で自作したものを並べていますので、沢山の植物がなっています。

2)植物育成LEDライト吊り下げ型(150W)

ラックの2段目には吊り下げタイプの植物育成LEDライトを使用しています。

ラックに取り付けるタイプなので扱いやすく、小型なので取り付けも簡単です。

植物育成ライト

上にライトを設置 撮影の為消灯してます。

初め、1個を購入してラディッシュを栽培していたのですが、思った以上に栽培が出来たので今は2個を並べて使用しています。

点灯時、6万Luxなので沢山栽培しています。

いずれは、4個まで増やして、更に大きなナスやソラマメを栽培していく予定です。

植物育成ライト

連結可能なタイプ

植物育成ライト

植物の成長に合わせて高さを調整

3)植物育成LEDライト吊り下げ型(45W)

こちらは、2017年に購入した物です。光は強くない(2000~4000Lux)なので、発芽後や陰性植物の栽培に使用しています。

発芽後の管理や、陰性植物(ミツバなど)

ラディッシュ ミズナ

4)植物育成ライト 気になる電気代は?

すべてのライトを朝6時半頃から17時までつけていますが、電気代は決して高いとは思っていません。

電気の単位で電気料金に関するものはワット数で、1ワットの電気代は以下の様な計算になります。

0.027×消費電力(家電のW数)×使った時間

例1)150Wの電気を1日8時間、1カ月使用したときの電気代を計算すると、

0.027×150×8×30=972円

例2)45Wの電気を1日8時間、1カ月使用

0.027×45×8×30=291円

となります。

5)タイマーをセットしておくと便利

こちらは、原始的なたいぷですが安くて扱いやすいのでご紹介します。

青と白の部分を指で押して、セットします。

点灯したい時間のダイヤルを凹ませるだけ。

タイマー

デジタルタイプのタイマーも使用しています。

こちらもプログラムをいくつか設定できるので便利ですが、設定が少し面倒です。

長くなりましたが、最後までお付き合いくださりありがとうございました。

また収穫時期になったら栽培記録をまとめますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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