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去年の失敗ラディッシュ
昨年(2020年)は南西~西向きのベランダで、ラディッシュのプランター栽培をしました。
日照時間は正午辺りから夕方5時位という過酷な環境です。
結果的には丸くならず、実が小さかったり実が縦に伸びたり、という結果になりました。
その最も大きな要因は日照不足ではないかと思います。
梅雨の日照不足や、西日が強いという環境では栽培はやや難しいようです。

2020年 6月
下は収穫後ですが、一見丸くなっているように見えるものの・・・

6月20日 丸みを帯びた物

6月20日 丸くならなかったもの
葉だけは伸びたので徒長気味だったのでしょう。
詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
家庭菜園 初めてのラディッシュ 失敗例 ~丸くならない理由~
今年の成功ラディッシュ
ラディッシュは、私の家では難しいかとあきらめていました。
ですが、今年ライト付きの栽培キットを購入したので、諦め半分で試しに栽培してみたところ、初めて丸いラディッシュを収穫できましたので、その経過をご紹介します。

2021年7月からの栽培
ライト付き栽培キットで光量を確保
植物が成長するためには、光が必要ですが、光の強さは植物により異なります。
その為、室内栽培やベランダ栽培などで日光があまり当たらない場合には、植物育成ライトなどを使用して最低限の光を確保するのも考えると良いでしょう。
今回使用した栽培キット
私が購入したのはグリーンファームさんのココべジシリーズのライト付きキットです。

届いた製品
スタートキットになっていて液肥は勿論、リーフレタスの種と種まき用のスポンジがついていますので、すぐに始められました。
またハイドロボールの小サイズと中サイズも付属されていて、至れり尽くせりで良い買い物だったと思っています。
スペックについての詳しい事はまた後日ご紹介します。
植物育成ライトの選び方
既製品のライト付きキットはやや価格が高いので、費用を抑えるなら植物育成ライトを自作容器と合わせて使用するのもおすすめです。
ライトでおすすめなのは、こちら。150W商品(電気代:4.05円/1時間)
150Wの低出力ですが、植物専用LEDなのでリーフレタスやラディッシュなどの栽培なら十分です。
ただ小型なので、紹介した100均容器なら1個分の照射なら十分ですが、2個分ではやや足りないと感じるかも知れません。
私は2個分の容器を並べて栽培しましたが、端っこはやや葉が枯れました、
それでもラディッシュの実は育ちましたので、お試しならまずは1つの購入でも後悔はないと思います。
また植物ライトの波長は赤が主体の為、低価格の物は光の赤みが強い物も多いのですが、こちらは低価格でありながらリビングに違和感を与えない程度の赤みなのでほぼ気になりません。
白に近い専用ライトが欲しいなら、ご紹介した栽培キットが良いでしょう。
初めから大きいライトでするのも良いですが、ワット数の低い物は育苗用に、ワット数が大きい物ほど栽培に向きと考えた方が無難です。
ワット数が上がれば価格は高くなりますので、育成ライトの購入は、専用LEDライトであること、ワット数で電気代を見る事、育苗向きかどうか、ライトの色が赤みがどの程度かを確認して購入しましょう。
以下で詳細についてまとめていますのでご参照ください。
植物栽培キットの設置は窓辺が最適
セットできるポットは、内径最大7㎝のものが4個です。 初めリーフレタスを部屋の隅で栽培して、部屋の奥で、LEDライトだけで栽培していましたが、光量が足らず徒長してしまいました。

7月10日 徒長
その為設置場所を窓辺に変更してみました。
電源の配置上西側の窓辺にしか置けなかったのですが、今は徒長しないでリーフレタスも良く育っています。
写真
なのでキットの使用であっても明るい窓辺に設置することをお勧めします。
光量の最低限とは
植物に必要な光の強さは野菜によりそれぞれ異なります。
その為、効率よく栽培したいのであれば、育てたい野菜の最低限の光量を知っておくとよいでしょう。
光の強さを表す単位は、ルーメン、ルクスなどがありますが、栽培ではルクスで考えます。
ルーメンは光源(電球)が放射する光の量を表します。
一方ルクスは、届いている位置で計測できる光の明るさの単位になります。
つまりルクスは、光源の距離により変化する光の強さの単位、という事です。
光源が遠ければ低い(暗い)値になり、光源が近ければ高い(明るい)値になります。
「Lux Mater」などスマホでダウンロード出来る無料アプリかありますので、栽培する前に是非計測する事をお勧めします。
今回紹介するキットに向いている野菜は、個人的には以下の野菜かと思っています。
- ラディッシュ
- リーフレタスなどの葉菜類
- ハーブ類
植物のk法飽和点 ※光飽和点の超過は成長の効率を下げる為注意。

1KLX=1000LX
私は、リーフレタス、ラディッシュを16K(16000)LX位で栽培していました。
栽培キットをアレンジ
南西~西向きという不利な条件でも今回ラディッシュが丸く育ったのはライトのお陰です。
このキットには、4ポットしかないのですが、百均の容器と通販で購入したポットを組み合わせる事で、10株前後は同時に栽培することができます。
下の写真はラディッシュではないのですが、このように容器を並べて使用していました。
自作容器にセットするポットは通販でし購入しました、

写真では赤が強く見えますが、実際には白い光です。
左側の緑色のポット(内径最大7㎝)がキット専用の容器で、右側の黒いポット(内径最大5.5㎝)が通販で購入したものです。
今回購入したキットは、液肥を入れる容器が深いので、ある程度根が伸びるまでは百均の浅型容器を使用し、大きくなってから深型に蓋ごと移動しました。
今年のお気に入りの容器です。
【水耕栽培】100均アイテムで新自作容器~歴代の失敗容器を踏まえて~
【水耕栽培】スポンジ種まきから容器への移植まで~育苗ポットの利便性~
スポンジ種まきと発芽
種のまき時
ラディッシュの種まきは3月から11月くらいまで可能です。
ただ8月になると気温が高すぎて徒長しやすくなるようなので、できるだけ7月初旬までに種を撒くのが良く、涼しくなる前に再び種を撒きましょう。
室内栽培なら8月の種まきもできますが、やや形が悪くなるようです。
発芽は3~5日で始まりますので、双葉が揃ったらすぐに日照を与えます。

7月11日
ここで光を与えないとあっという間に徒長してしまい以降の栽培がうまくいかなくなりますので注意が必要です。

7月20日
LEDライトの照射時間
発芽後のライトの照射は朝6時から夕方5時まで行いました。
毎回コンセントを抜き差しするのは大変なので、コンセントに差して、電源をつなぐタイプのタイマーをセットしておくと便利です。 タイマーはデジタルの物と手動の物があります。
今回使用したタイマーは下の物ですが、設定が楽なこと、長持ちするのでおすすめです。
青と白い部分が24時間きざみのメモリになっていて、灯りをつけたい時間帯のメモリ部分を指で下に下げてセットします。
同時期にデジタルタイマーも購入したのですが、3年くらいで故障し使用できなくなりましたの。
形が見えるのは播種後25日くらいから
土を使用せず、ハイドロボールを使用しましたので土寄せはしませんでした。
むしろのっかてってしまったボールは成長の邪魔になるような気がしたので、横と上の物はこの時期からどかしていました。

丸くなっているのが分かる
ポットでラディッシュはこの位のサイズ~7㎝位が向いているように思いました。 この水耕栽培用のプラスチック製のポットはどこのホームセンターでも見つかりませんでした。
水耕栽培用のポットのおすすめの大きさ
ラディッシュでは、直径5~10㎝かと思っています。
通販で購入したポットはこちらで、5㎝です。
10㎝ではラディッシュよりも大きいミニ大根やミニ人参が良いかもしれません。
これらのサイズにはスポンジはついていないので、別に用意が必要です。
これより小さいのが内径3.2㎝でこちらも購入しています。30個でスポンジがセットになっていて価格も高くはなかったのでおすすめです。
このサイズはリーフレタス用に使用しています。
ラディッシュでは横に広がらず、縦に実が大きくなります。
なので、ラディッシュなら5㎝以上の物を購入しましょう。
育成ライトと室内栽培のメリット
一定の光を確保できたこと、天候も左右されないこと、何より害虫やうどん粉病などが発生しなかったのは本当に良かったです。
はつか大根は害虫に会いやすく、虫がつかないといわれている水耕栽培でも外に出しておけば対策をしない限り必ず付きます。
ですが、室内では一切発生しなかったので本当にうれしかったです。
ただ、スーパーで売っているものよりは小ぶりになりました。
丸くならない原因
⑴種まきが浅い時
播く際の深さが足りない、覆土が浅すぎる、または水をかけた時に土が流れてしまう事も要因となります。種をまく際には深さは1.5㎝程度、覆土は1㎝程度にしましょう。
発芽後芽が長く伸びてしまう場合には土寄せをします。土が少ない場合には足しておきます。
⑵間引きが不十分な時
最終的に株間は6~7㎝になるように間引きをしますが、間引くタイミングが遅くなるともう丸くはなりません。
発芽が揃った時点(1回目)で混雑している処は先を見越して間引きをします。もう少し様子を見て…と言っていたら手遅れです。
間引きをするタイミングに自信がない時は、一つのカップに一粒の種を入れて栽培します。
⑶土寄せが不十分な時
間引きを行った後には土寄せをします。苗が倒れないようにしますが、土で根元が圧迫(刺激)され丸くなる事を促す作用があります。
土に塊があったり、固い場合には形が歪むことがありますので、予め良く耕しておきます。
⑷発芽後に徒長してしまったとき(日照不足)
徒長する主な原因が「光」「水分」「栄養」にある事は、以前の記事にありますので、ご興味あればそちらもご参照下さい。
⑸気温が高すぎる時(30℃以上)
はつか大根の生育適温は15~20℃です。具体的には「やや涼しい~快適」と感じられる温度にあたります。種まき時期後半になる場合には収穫日の予定を立てて逆算して種まきを実施します。
⑹実が割れてしまう時
『裂根』です。収穫遅れによる場合、土壌中の水分変化が原因になりますが、収穫遅れによる育ちすぎがほとんどの様です。
収穫は実が2㎝位を目安に、早めに行うのが良いでしょう。
⑺害虫が発生した時
春まきではアブラナ科は虫がつきやすいので、種まきをしたら防虫ネットなどをかけるようにします。
⑻連作障害がある時
連作障害とは同じ野菜を毎年同じ場所に植える事で起る現象です、詳しくはこちらの記事をご参照下さい。
最後までありがとうございました。