目次
1和菓子を作るなら重曹を
どら焼きは、材料も作る工程も少なく、またフライパンさえあればできるので、ホットケーキと並び簡単スイーツの一つと言えます。
ホットケーキでは膨らます為にベーキングパウダーを使いますが、どら焼きでは重曹を使用します。
重曹をぺーキングパウダーで代用するレシピもありますが、この場合その仕上がりは食感が若干異なりますので本格どら焼きを楽しむのであれば重曹の使用をお勧めします。
いずれにしてもどら焼きは、一日経過したものが生地がしっとりとしてとても美味しくいただけますので、焼きたてよりも翌日の楽しみとして召し上がると良いと思います。
この記事では、初めに『2基本のどら焼きの材料』についてまとめ、次に『3作る前に確認したい事』を、そして『4美しいどら焼きの焼き方』をご紹介しています。
2基本のどら焼きの材料
※ここでは材料のみをご紹介しています。
直ぐに焼き方を確認される方は『4美しいどら焼きの焼き方』にお進みください。
⑴普通のどら焼き(4個分)
- 卵・・・・・2個
- 重曹・・・・小さじ1/2
- 薄力粉・・・100ℊ
- 砂糖・・・・60g
- はちみつ・・20g
- 粒あん・・・280ℊ
- サラダ油・・少々
- 黒ごま・・・お好みで。今回は不使用
⑵必要な道具
- ボウル(大き目の物を1個)
- 粉ふるい器
- 泡だて器又はハンドミキサー(ハンドミキサーがお勧め)
- ホットプレート(又はフライパン・たこ焼き器)
- フライ返し
- 液を流し入れる容器(ここで使用したのはケチャップなどの容器。お玉でも可)
- 油引き※なくても可
- キッチンペーパー(余分な油を除きます。1枚目も綺麗に焼きたいなら必須です。)
⑶下準備
薄力粉と重曹は予め合せてふるっておきます。
3作る前に確認しておきたい事
どら焼きの作り方はとてもシンプルです。
だからこそ丁寧に焼きたいお菓子でもありますで、次の点に気をつけて綺麗に焼き上げましょう。
⑴あった方が良い材料と道具
重曹
どら焼きを初めて作るのであれば、是非重曹を使用してみて下さい。
個人的な感想ですが、ベーキングパウダーよりも重曹の方が焼色が良く、食感もよりふんわりと軽く仕上がるように思います。
ベーキングパウダーを使用するのであれば、ホットケーキを作る時よりも、ハンドミキサーでしっかり生地作りをし、程よく焼色がつくまで焼きます。
※しっかりの目安については、『3どら焼きの基本の焼き方』で詳しくまとめています。
はちみつ
ホットケーキでは牛乳が入る分、どら焼きに比べると生地はとろりとした液状になります。
一方、どら焼きの場合はには牛乳は入れませんので生地に緩みを与えるのは卵以外では大さじ1~2杯分のはちみつです。
その意味でも使用したい材料ですが、どらやき独特の風味もまた、はちみつによるものですので是非使用しましょう。
ハンドミキサー
どら焼きの生地は、基本的には卵に砂糖を加え、そこに薄力粉を混ぜて作ります。
薄力粉を混ぜる際、ダマになりやすいので2~3回に分けて混ぜますが、ハンドミキサーを使用すると綺麗に混ぜられます。
スポンジケーキを作る時のように生地を作る(泡立てる)事で、歯触りの良い焼き上がりになりす。
余談ですが、スポンジ系を焼く時もハンドミキサーで、かさが2~2.5倍になるまでしっかりと生地を泡立てるとふんわりとしたケーキに仕上がります。
キッチンペーパー
余分な油を除く為に使用します。
油の引き方にムラがあると一枚目は美しい焼色になりません。
⑵上手に焼くためのコツは3つ
作り方の大まかな工程は、卵を割り入れ、泡立てながらそこに砂糖とはちみつを加え、ふるった粉類を混ぜ、油を引いたパンに生地を流し込む、というものです。
丁寧に行いたいのは以下の3点です。
①粉類の混ぜ方
※薄力粉と重曹は予め合せてふるっておきましょう。
ハンドミキサーを使用すると綺麗に混ぜる事が出来、キメの揃ったふっくらした生地に仕上がります。
詳しくは後程ご紹介します。
②油の引き方
どら焼きも少量の油を引いて焼きますが、ひき方にムラがあると1枚目の生地は美しい焼き色を付けてはくれません。
キッチンペーパーなどで余分な油を除き、1枚目から最後の8枚目まで綺麗に焼ける様にします。

1枚目。余分な油による焼きムラ。

別の日に焼いた1枚目。余分な油を除いて焼いたもの。
4美しいどら焼きの焼き方
⑴生地を作る
卵に砂糖を加えて泡立てる
⑴ボウルに卵2個を割り入れ泡だて器でほぐします。
砂糖は2~3回に分けて加えながら、ハンドミキサーでしっかり混ぜます。

徐々に白っぽくなります。
ポイント かさが2~2.5倍になるくらいまでしっかり泡立てます。
生地のキメが揃ってきました。
これは、スポンジケーキを焼く時の要領と同じです。
どら焼きもケーキもここで粉類を合せますが、混ぜ方は異なります。
ついでにケーキの作り方と比較しながらどら焼きの焼き方を見てみましょう。
泡立てたものにふるった粉類を合せる
※分量の薄力粉と重曹は予め合せてふるっておきましょう。
スポンジケーキに粉類を合せる場合

卵・砂糖を混ぜ終わったもの。
上記生地の気泡がつぶれないように2~3回に分けてゴムベラで、生地をきるようにさっくりと混ぜ合わせます。
これは、整えられた生地の気泡やキメを壊さない為です。
その為、粉を合せた後も生地全体はふんわりとしています。
どら焼きに粉類を合せる場合
一方どら焼きの場合には、そこまで気を付けなくても大丈夫です。

粉を合せてゴムベラでさっくり混ぜた所。
※写真が汚くてスミマセン。
ケーキの場合には更に混ぜ合わせますが、どら焼きはこれくらいで十分です。
パンに流し込んで行くのでふわっとした生地よりもぼってりとした生地の方が、丸く広がりますので、ダマが残らないようにミキサーで混ぜます。

かさが随分減りました。
はちみつを少しずつ加えながら混ぜます。
⑵生地を焼く
フライパン又はホットプレートを熱し油を引く
弱火にかけ、薄く油を引いて、余分な油はキッチンペーパーで丁寧にふき取ります。
油を引いて焼くのは最初の一枚目だけで二枚目以降は引かなくても綺麗な焼色がつきます。
油が残っていると焼きムラになりますので、均等にふき取ります。

余分油がある場合の焼きムラ
生地を流し入れるのはお玉や計量カップでも良いですが、お玉の場合、生地はやや楕円になりました。
また、お玉でも差し口のある計量カップでも液だれが気になりましたので、私は百均で購入したケチャップ用の容器に入れて焼きました。

お勧めは右側の容器
ケチャップ入れの容器は液だれもなく、量の調節も容易でしたし、お玉のように形が崩れる事もなく、均等に生地を出せました。
たこ焼き器で作る場合には得に便利に感じましたので、お勧めです。

気泡が現れ始めた頃。
生地をひっくり返すタイミング
生地を返すタイミングはとても重要です。
表面に現れた気泡が半分以上はじけ、生地の縁が乾燥し、フライ返しで少し触れてみても生地がくっつかなければ大丈夫です。
ポイント ここで注意する事は、フライ返しで生地の縁を持ち上げて確認しない事です。
ここで持ち上げてしまうとその部分がそのまま折れ曲がった状態で焼きあがってしまいます。

綺麗な焼色になりました。
焼き過ぎによる焦げが心配になりつい確認したくなったり、早く返してしまいがちです。
ですが早く返してしまうと気泡による焼きムラができますので注意しましょう。

早く返した事による気泡の焼きムラ
どら焼きの場合にはむしろじっくりしっかり焼いた方がどら焼きらしい色になりますので、気泡の具合だけでなく、生地の縁の火の通り加減と一緒に判断すると良いでしょう。
焼きあがった生地はひと晩冷蔵庫で寝かす
焼きあがった生地は粗熱をとり、乾燥しないようにラップをしたり密閉容器に入れて冷蔵庫で一晩寝かせます。
焼き上がりを食べると生地はサクッとしていますが、一晩得かすとしっとりした生地になります。
※あんを挟んでから寝かせても美味しくいただけます。
⑶あんこを挟む
※あんこの煮方はこの生地では省略しています。
冷蔵庫から取り出した(又は粗熱を取った)生地にあんを挟みます。
あんこは丸めてから挟んでも、スプーンですくってそのまま挟んでもどちらでも構いません。
2枚を合せて縁を軽く指で押さえながら生地を閉じで出来上がりです。

完成
重曹とベーキングパウダーとの違い
下の写真の赤線より上が重曹を使用した物で、下がベーキングパウダーを使用したものです。

左側が生地の表で、右側が裏です。
断面から見る違い

左が重曹 右側がベーキングパウダー
ベーキングパウダーを使用すると焼色がやや薄くなりましたが、綺麗に作る事が出来ました。
生地の断面を見てみると、気泡の入り方は重曹の方が多いように感じますし、食感も重曹の方が口あたりが軽く感じられました。
ベーキングパウダーの場合、火の通りが甘いと生地にべたっとした感触が残りますので、しっかり火を通して綺麗な焼色がつくまでじっくりと焼けるのを待ちましょう。
最後に
どら焼きは、材料の手配も容易く作り方も簡単なので是非挑戦してみて下さいね。
最後までご覧頂きありがとうございました。